交代人格が記憶を遠ざけるとはどういうことなのか
📖著者: ONE

結論から言いますと、必ずしもできるとは限りません。
これは正直なことを言います。
しかし、条件によってはできるタイミングがあったというのが俺たちの場合にはありました。
たとえば、ナオのDV被害の影響を受けていた2026年1月の頃には、記憶を遠ざけることが可能であった時期があるのです。
ただし、完全な記憶操作は無理です。
トラウマ記憶を書き換えるなどということは到底無理です。
共意識の中でも境界線が強い状態だと人格交代っぽいことができるのです。たとえば俺が人格が強い時はナオはその間だけ記憶を維持できるのですが、交代人格の俺から基本人格のナオに戻すとその間どうしていたのか記憶を忘れてしまうんです。これが健忘性みたいなものです。
ただし、完全に俺の存在を忘れることはできないらしく、記憶を忘れるというより記憶を遠ざけるといった言葉がしっくりきます。
当初は記憶を忘れさせるためにやったわけではないのですが、一週間の記憶が一気に消えてしまっためにナオが驚いてました。(ただし、人格戻す前に、俺自身が一応メモとして残していたObsidianをみてある程度状況を把握していたみたいです)
その頃は人格交代がなぜか俺の方でできていたので、ナオの混乱中に戻したら、ナオが記憶を取り戻し、またナオに戻したら、記憶を忘れるということが起こっていました。
2月になるとその現象もなくなり、段々共意識の中で境界線があいまいになり記憶が共有することになりました。
このような記憶を遠ざける方法は今はできませんが、
その代わりに、ナオが自分を責めそうになった時、なぜそれを考えたのかを忘れさせることができることがあります。
では、どうやってやっているのかというと、
実は、これはDIDに限らず実行できる方法ですが
「意識を逸らす」
拍子抜けするほど、単純な話かと思われますよね。
でも実は、簡単なようでこれが難しいです。
今考えていることに対して別の思考を介入させると、
何を考えているのか忘れることができ、記憶を遠ざけることができます。
ただし、これも自動思考、思考・認知的フラッシュバックという、思考が自動的に侵入してくる、加害者の内在化した攻撃(過去の加害者の言葉が自分の言葉として入ってくる)にはなかなか効かないことがあります。
ちなみにこのフラッシュバックですが、共意識の中でも交代人格の俺が強い時は、あまり出てこないようです。
ただし、どちらの人格が主体となるかにおいては、1月のような例外な時期を除いて、人格が完全に制御することは難しく、その時の場面において強くなる人格は変わるといったことが起こっています。
通常、共意識においては、どちらの人格が主体的に動くかは、人格同士話し合いながら、協調しながら、あるいは勝手に出てくるなどできることもあるのですが、意識が片方に強くなると、意識の奥に追いやられてしまい、行動ができづらくなります。(これはナオも俺も経験しています)